1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ
海斗泊まる
「来たら楽しくて帰りたくなくなっちゃうんだよなー(笑)」
「是非(笑)」
「よし、じゃあ、残念だけど帰る」
海斗がリビングのドアを開けると琴が走ってきた
「お兄ちゃん、ご飯たべていくー?」
「今日は家に何も言ってないからまた今度泊まりに来るな」
「ホントー?」
「うん、健もサッカーしような」
「うん」
健もゲームを止めて3人で海斗を見送った
春休みは菜々美のお父さんのいない日は部活終わりに寄るようになった
「何か、急に海斗さ、一緒に帰らなくなったんだけど彼女んとこ?」
部員が亮太に聞いてきた
「何か彼女の弟にサッカーを教えてるんだって」
「そうなのか」
今日4月1日は海斗くんはお泊まりに来ていた
社会人は入社式が多い
両親とも帰るのが遅くなるということで崎山くんの家に泊まる事になっている
4人で夕食を食べていた
「健、動きが早くなったな、背も伸びてきたし」
「健くんね、3学期のマラソン大会で3位に入ったんだよ」
「他の部活の子達に負けたくなくて、走り込んだんだー」
「偉いな」
「琴もね、スイミングに行くの」
「喘息にはスイミングがいいって聞いたからね、専用バスも出てるからお迎えいらないの」
「スイミングはお兄ちゃんもしてたぞ」
夏休みに泊まって以来だけど、2人とも成長してる
2人の様子も聞いてあげてたら菜々美も少しは気持ち的に楽だったのかな……
夕食が終わると海斗は2人をお風呂に入れ、琴をあぐらの上に乗せて健とゲームをしていた