1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ


「午前中の部活の時ならOKよ」

明日香は帰る支度をして部活に行く

「菜々美も昼間なら出れる?」

「……私もいいの?」

「もちろんだよ(笑)」


「昼間なら長時間じゃなければ大丈夫よ、ありがとう」

「じゃあ、私が決めるね」

美咲はそう言うと朝香と帰っていった


菜々美は黒板に書かれた班決めと委員をメモしていく

「菜々美、書けたら帰ろうぜ」

「ん?部活はないの?」

「うん、テスト勉強しろってサッカー部は無し」

「じゃあ、もう少し待って」



菜々美と海斗は教室を閉め、職員室に寄って菜々美の家に帰った

家に帰ると健くんと琴ちゃんの方が先に帰っていた

決めることがあったぶん遅くなったのだ

「健、土手に行こうぜ」

「うん!」

「制服で行くの?」

「うん」

男2人はボールを持って出かけた

「お姉ちゃん、名前書いて〜」

「あっ、うん、プリントも出して」

菜々美は明日からの琴の学校の準備を始めた



琴ちゃんは小さい時からもう母親の事は記憶にないから菜々美が寝かしつけで毎晩本を読む

おかげで字や絵にも興味があり、学校からも図書室の本を借りてきて自分で何回も読む

菜々美が教科書に名前を書いている間も本を読んでいた

「さて、お昼の支度を始めるけど、琴ちゃんは何が食べたい?」

「スパベティ」

琴ちゃんはスパゲティがまだうまく言えない


< 120 / 220 >

この作品をシェア

pagetop