1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ


学校は夏休みに入る前

菜々美らのクラスは体育祭と文化祭の話し合いをしていた

3年生はやることがたくさんある

早めに係を決めて準備もしないと菜々美達特進クラスは夏休み中の補習も午前中にある

夏期講習に行く者もいるから学校の補習は自由参加だがほとんどの生徒は出るはずだ

海斗と亮太はサッカー部が県大会出場を決めたからそれが終わるまでは部活動に専念する

パネル作りや、応援合戦など夏休みの予定を決めていった

菜々美も琴ちゃんを児童クラブに入れることにした

健くんはサッカー部に入って頑張っている

毎日お弁当を作ることは仕方ないけど苦ではなかった

「最後に……男子は女子の指示通りに動くことー」

「いや、お前らカップルの力関係丸出しじゃねーか(笑)」


「えっ(笑)バレたし」



夏休みに入ったある日の夕方、菜々美の家に明日香、朝香、美咲が集まっていた

学校での作業を終え、文化祭の出し物の焼きそばとお好み焼きの相談をしていた

料理を普段からしている、菜々美と明日香に味付けは任された

「焼きそばも、お好み焼きも具をたくさん入れたいけど……」

「予算オーバーになるよね」

「シンプルに豚肉とキャベツ」

「お好み焼きは生地に山芋欲しいかな」

明日香は男子に山芋をおろす係を作ろうと言っていた

「ソースも迷うよね」

「お好み焼きは小さいマヨネーズも持ち帰りにはつけなきゃ」


菜々美はメモしていく

「そうだね、容器は教室で食べる人も同じにして次々焼いていかなきゃだね」

ピンポーン

「あっ、亮ちゃん」

明日香が玄関に走っていった

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