1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ
3時間が立っていた
「新谷ーー」
担任の関口先生に呼ばれて走っていく
「成田らの班がまだ到着してないんだが」
えっ?
時計を見ると俺らの班の到着から1時間以上経っていた
男子でも走らなかったし、女子もさっきから次々とゴールしている
「迷子ですか?チェックポイントは?」
「最後のチェックポイントにまだ来てないみたいで連絡がはいったんだよ」
すると先生の携帯に連絡が入った
「今、通過したらしいけど……絆創膏を下さいと言ってきたらしいから誰か転んだみたいだ」
「様子を見てきましょうか?」
「頼む、森下がいるから遅いとは思っていたけど……」
「わかりました」
先生に成田の班の地図をもらいゴールから逆走して走っていく
えーっと最後のチェックポイントから俺達でも20分はかかった
海斗は3差路で止まった
どっちだ?どっちからでもこの場所に出てこれる
海斗は耳をすませた
かすかに声がして、右の道を走っていく
「おーい」
海斗が走りながら声をかけた
「あっ、海斗くんじゃん、どうしたの?」
先頭にいた美咲は朝香の手をひっぱっている
「先生が様子を見て来いって…
ほとんどゴールしたからさ
道に迷ってた訳じゃないんだよな」
「ごめんね、海斗くん、私がただでさえ遅いのに転んじゃって」
海斗は朝香の足を見たが長ジャージで見えない
「怪我したのか?」
「それがね、菜々美が助けてくれて私が菜々美の上に乗っちゃって……」