1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ


夜、海斗から菜々美にLINEが入ってきた

“打ち上げをするからさ、お父さんのいる日を教えて ”

えっ?
打ち上げ?

菜々美は何度もLINEを見直した


“ 私もいいの?”

“ もちろん、クラスの打ち上げだし俺が日を決めるから成田も出れるよ”


菜々美はスケジュール帳を見た


“ 来週の土日なら小学校の運動会で休みを取ってるよ”

“ じゃあ、日曜日の夜にするかな
お父さんに許可もらっといて”

“わかった、ありがとう ”



優しい、海斗くん……

いくら家庭事情を知ってるからって甘えすぎてもいけないけど、優しいな〜




菜々美はすぐ父親に連絡をとり了解を得た

初めての打ち上げだ

中学の時もあったけど
たまたまお父さんがいなくて出席出来なかった



1人の都合で日が決まるわけじゃないし、仲のいい友達には内緒にしてねとお願いをして出れない理由を告げた


大変だね
と言って理解はしてくれたけど

だからこそ学校以外では誘われることはなかった

でも誘われても実際下の2人を家において遊びに行ける訳でもないから誘われて断るより気は楽だった

学校では1人ぼっちじゃなかったし、それなりに楽しかった



でも、初めての打ち上げだ

服は何着ようとか想像が膨らむ



一応主婦してるけど、JKなのだ

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