1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ


月曜日の朝、教室に入ると明日香が先に来ていた

「おはよ」

「おはよう」

「解散の後、海斗くんと一緒にいたんだって?」

「何で知ってるの?」

「あの場にまだ何人かいたのよ」

「美咲が変な事をするから、動揺して思わず電話しちゃった」

「10人くらいはいたよ」

「えっ!」

「で、どうなの?送ってもらっただけ?」


「…付き合おうって言われた……」

「よかったね、これから色々あると思うけど何か2人は落ち着いてるような気がするな」

「付き合うって色々あるの?」

「さあ(笑)、でも元カノとかいたっぽいし
友達が派手な剣也くん?だっけ、周りに女がいないわけないじゃん」

そんなぁ、色々ありたくないよー

時間ギリギリに美咲がやってきた

「ハアハア、危なかった、あっ、また菜々美の話は後で聞かせてね」

急いで自分の席についた



「新谷、成田、昼休みに夏休みのプリントを取りにきてくれー」

『はい 』


昼休み、4人でお弁当を食べていた

「もう、先生ってば菜々美の話がゆっくり聞けないじゃん」

「そんなに話すことはないよ」

「よかったね、私も心から思う」

「ありがとう、朝香」

海斗がお弁当を食べ終えて席を立つ

「おっ、夫婦初の共同作業か(笑)」

祐真にからかわれる

「うるさいよ、先生のプリント配りはいつもの事だろ」

海斗は普通に祐真に返事をしたが、背を向けると口角があがり、自分でもニヤけてるのがわかった

菜々美の席に向かう

「あっ、行く?」

菜々美も席を立ち2人は一緒に教室をでた


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