1人で頑張らなくてもいいんだよ、俺にも頼ってよ
「そうなんだよ、金貯めとくからさ、学祭終わったらデートしよ!
夏休みどこも行けなかったからな」
「うん」
「菜々美はどっか行ったのか?」
「お父さんが2日ほど休みがあって2人を映画に連れていって……
あっ、その時は私も行って3人が映画を見てる間に買い物してー
ご飯食べてとかかな
もう1日は3人はおばあちゃんの家に、私は図書館に行ったかな」
「部活帰りに寄ればよかったかな」
「でも、時間が読めなかったからね
それに出かけてたら2人が海斗くんと出かけてずるいって絶対言うもん(笑)」
「ハハッ可愛いなぁ
部活帰りって同じ電車の奴が多くてついコンビニとか寄っちゃうんだよな……寂しいか?」
「うーん学校始まるとそうでもないかも…やる事たくさんあるし
夏休みは少し思ったかな、でも私には2人がどうしてもついちゃうから海斗くんにも悪いし……
無理はして欲しくない」
「そっか、寂しかったら言えよ
こっち来て……2人が帰るまで……」
菜々美は海斗の膝の上に座ると優しくハグをしてキスをくれた
会いたかった……でもわがまま言えないよ
部活がなかったらこうやって来てくれる
ちゃんと恋愛ってできてるのかな
玄関のドアが開く音がして、菜々美は立ち上がった
バタバタとお兄ちゃーんと琴ちゃんの声がする
「お帰り、琴ちゃん、健」
「部活なかったの?」
「うん、健、庭で少し蹴るか」
「うん、鞄置いてくる」
「お昼ご飯を食べてからよー」
「そうだ、まだ食べてなかったな(笑)」