身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています
エディに首元を噛まれた翌朝。彼は何事もなかったかのように、いつも通りに私に接した。寝起き早々に鼻と鼻を擦り合わせると、私の鼻先にカプリと噛み付いてくる。
この人、もしかしたら噛み癖でもあるんじゃないの?って疑ったのは、当然の流れだと思う。もしくは、この国の愛情表現の一つなのかもしれない。
〝手放すつもりはない〟なんて言ってくれたのも、珍しく落ち込む私を励まそうとしてのことだろう。
優しい彼のこと、そう言わずにはいられなかったのかもしれない。
「ソフィア様、これは……」
ドレスは1人じゃ着られなくて、毎回ダーラに手伝ってもらっている。今朝もそうしていた。
ふと鏡越しに見たダーラが、戸惑いを見せた。私の首元を凝視したダーラは、それがなにかということに気が付いたのか、途端に顔を歪めた。
「歯型、ですよね……?」
しまった。
こんなもの首筋に付けていたら、昨夜エディとの間でなにかあったのかと思われてしまう。
なんとかかわすように言われたばかりなのに、のうのうと噛み跡を付けて、隠そうともせずにいたら、いろいろと勘繰られそう。
この人、もしかしたら噛み癖でもあるんじゃないの?って疑ったのは、当然の流れだと思う。もしくは、この国の愛情表現の一つなのかもしれない。
〝手放すつもりはない〟なんて言ってくれたのも、珍しく落ち込む私を励まそうとしてのことだろう。
優しい彼のこと、そう言わずにはいられなかったのかもしれない。
「ソフィア様、これは……」
ドレスは1人じゃ着られなくて、毎回ダーラに手伝ってもらっている。今朝もそうしていた。
ふと鏡越しに見たダーラが、戸惑いを見せた。私の首元を凝視したダーラは、それがなにかということに気が付いたのか、途端に顔を歪めた。
「歯型、ですよね……?」
しまった。
こんなもの首筋に付けていたら、昨夜エディとの間でなにかあったのかと思われてしまう。
なんとかかわすように言われたばかりなのに、のうのうと噛み跡を付けて、隠そうともせずにいたら、いろいろと勘繰られそう。