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月曜日。



どこか胸が高鳴るような、

小学生の頃、純粋に友達に会うのが楽しみだった月曜日の朝を思い出す。




「あ、おはよう夏稀」



マンションのエレベーターを出て右手奥にある駐輪場。


金曜とは打って変わった晴天で、夏稀の太陽にやけた髪が眩しい。

幼なじみで隣の部屋。

月曜日はサッカー部の休養日で、約束してるわけじゃないけど大体いつもここで会う。



「ん、はよ!」



ニカッとしたその爽やかスマイルを何年見てきただろう。

朝から元気だなあ、まるで空気清浄機のように心が浄化されるよなあ、なんてどうでもいいことを思う。
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