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気づいたら授業サボっていなくなってたり、体育の授業は別人のように生き生きしてたり、

友達と笑ってるかと思えば、鋭い意見を口にしたり。


丹野くんは、自分に正直でとても強い人だと思う。



鋭いからこそ、女子からは怖がられることがほとんどで、

顔が広いわけでも誰とでも話せる訳でもない私が丹野くんと話していることは、違和感以外の何物でもないと感じるのだろう。


今の視線は、そういうのを含んでいた。


後は、単に、彼の容姿が整っているゆえ。



私はメンタル豆腐だし、目立つことが得意じゃない。

だから反射的に戻ってきたけど、もう話しかける繋がりがないと思うと何だか心が重たくなった。



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