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ちらっと、丹野くんの後ろ姿を見る。


今日は珍しく、真剣に聞いている。

先生の話を聞いて、時折ノートを取って、また顔を上げて、

その時の横顔が妙に心に刺さる。



多分、丹野くん凝視時間だったら100点満点じゃないかな。



とか、そんなとこに時間を費やしているうちに授業は終わっていた。



「凛」



クラスが騒がしくなり始めたと同時に、聞きなれた声が耳に入る。

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