バレンタインの奇跡

無くした物。。

受験生だった。
和倉みなみ。

「雅が居なくなるーー」

突然過ぎて回らない頭。

私は幼なじみの片瀬雅が、好きだった。


エスカレーター式にあがるだけの学校も、雅とずっと一緒に居れるって、離れてしまうことなんて、考えられなかった。


疑わなかったこれから先の変わらぬ未来。


そう信じてーー過ごして来たのに。


「2月14日に、俺居なくなるから」


なんでバレンタイン?

だけどこれはチャンスで、雅に好きを伝えるチャンスだった。


だから絶対に、バレンタインのお菓子を失敗する訳には行かない。



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