キミとセクシャルを越えて。

ファミレスに入ると、音がなり、
定員さんが近づいてきて、

いらっしゃいませ!
何名様で…2名様でよろしいでしょうか?

と訪ねてくる。

私は、おどおどとした喋り方で
《2名で…》と告げる。

はい、2名様、ご来店でーす!
ーいらっしゃいませー!ー

と、いつもの聞き慣れた挨拶をされ
席を案内してもらい、
メニューを渡された。

(当たり前だ。何もかもが
当たり前の光景だ。
そう、何回もこの流れを
経験してきたじゃないか。

なのに…なんで…

違和感しかない。
今の私には、違和感しかないんだ。
全部、新鮮に聞こえる…なぜなんだ…
いや、わかっている。間違いない。
この目の前にいるカレだ。
カレが原因だ。)

席につくと、
私は、うつむくカレをみた。

カレも、視線を感じたのか
こちらを見た。

(いや、見るな見るな…)

なぜか、慌ててしまい
今度は、私がうつむく。

(なんだこれ、なんだこの状況。)


…少なくとも、私は
非常に動揺していた。

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