愛され、溶かされ、壊される
自分の机に、戻り仕事を再開する。

なんで、抱き締め返しちゃったんだろ……
ただ、嬉しくてドキドキして………

益々好きになってく―――――


「さぁ、仕事、仕事」




その日の昼休み――――――

「あおちゃん、一緒に昼ごはん食べよ!」
「うん…」
「どこで食べる?食堂?それともどこか行く?」
「あの、もし竜くんが嫌じゃなければ、この近くにあるイタ飯屋さんに行きたいな。一度食べてみたくて!」
「もちろん、いいよ!」

手を繋ぎイタ飯屋さんに着くと、満席で数組待っているようだった。
「竜くん、また今度行こうか?お昼休み終わっちゃうし。どこかで何か買って――――」
「もう少し待ってみよう!殆どが仕事の昼休みだろうし。あおちゃんが食べたいって言ってくれたし、早く食べさせてあげたいから」
「竜くん…ありがとう。そうだね!」

イタ飯屋さんの近くの椅子に行くと、ひとつだけ空いていた。
「あおちゃん、ひとつ空いてるよ。座って!」
「私はいいよ!竜くんが座って」
「うーん。じゃあ―――」
そう言って、椅子に座った竜くん。そしてすぐ、
「ここおいで?あおちゃん!」
と、自身の膝をポンポンと叩いたのだ。
< 12 / 73 >

この作品をシェア

pagetop