愛され、溶かされ、壊される
「あの、竜くん!?手、痛いよ!もっとゆっくり…」
「………」
怒ってる――よね?
「た、竜くん!ごめんなさい…」
そう言うと、ピタッと止まった竜くん。
ボフッ――――
その勢いで、竜くんの大きな背中に思いっきりぶつかった。

「何が?」
「え?」
「何が、ごめんなさい?」
「だって、私が三井さんに話しかけられたから…」
「違うよ!」
「え?」
「僕は怒ってるんじゃないよ!ヤキモチ妬いたんだよ!」
「え…?ヤキモチ…?」
「あおちゃん、こっち来て!」

そして会議室へ入った―――――
「え?竜くん、ここ……」
「あおちゃん…どうして、三井が最近あおちゃんに構うか教えてあげる?」
「え?何?」


「アイツ、あおちゃんが好きなんだよ!」
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