愛され、溶かされ、壊される
「お待たせしました。福井様」

――――。
「――――!」
「ど、どうかな…?」
「………綺麗…」
「え?竜くん?」

ギュッ―――――
「竜くん?苦し……」
「凄く綺麗……想像はしてたんだけど、それ以上に……」
「竜くん、ありがとう。こんな素敵なドレス」
「当たり前だよ!今日はホワイトデーで、特別でしょ?」
「私はデパートで買ったチョコだけなのに……」
「チョコだけじゃないでしょ?もっと大切なモノ貰ったよ!」
竜くん………。好きっ!

「ちょっ…あおちゃん?」
今度は私が抱きついた。
「あおちゃん、行こうか?時間が迫ってる」
「あ、そうだよね!」

少し足早に向かった。
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