愛され、溶かされ、壊される
そして帰り際。
送ると聞かず、家の前まで送ってくれた福井くんに

「ねぇ、濱野さん。
僕の最後の女になってよ!」

と告白されたのだ。

「え?あ、え、えーと……////」
「(笑)
可愛いなぁー。
大学生の時からずっと、好きなんだよ!だから、ダメ?」

「え?嘘……?」
「ほんと!
この会社も濱野さんがいるから、入社したんだし」
「私でいいの?釣り合わないけど……」

「濱野さんがいい!濱野さんじゃなきゃ嫌だ!」



「じゃあ。よろしくお願いします////」
「よかったぁー。振られたらどうしようかと…」
「でもどうして私?」
「一目惚れだよ?それに入社した時も“綺麗”って言ってくれたでしょ?」
「聞こえてたの?」
「うん。濱野さんのことは全部知りたいから」

ほんとに、綺麗な人だ。
男の人に、しかも年下の人にこんな言葉おかしいが。

でも私を真っ直ぐ見るその目が、綺麗で吸い込まれそうだ。

「また、キスしたい?」
「え?」
「いいよ!でも、さっきみたいにチュッてだけじゃ終わらないけど……」
< 5 / 73 >

この作品をシェア

pagetop