愛され、溶かされ、壊される
「新ー浜さん!」
「なんだよ!心配すんなよ。はまちゃんを取ろうなんて考えてねぇから!」
「そんなことじゃなくて!話しようよ!今晩21時にここで!」
三井の時のように、紙をポケットへ。
「は?やだよ!行かねーよ!」
「来てね!まぁ、来ることになると思うけど!」

そして、新浜も次の日から失踪した。
今回は新浜をわざわざ迎えに行った!
ほんと手間のかかる奴。


それにしても霧島のことを知ってたなんて!
まだいたんだ!俺が唯一自分で手を汚した男のことを知ってる奴。
霧島は俺が高校の時にいじめられていた奴で、俺がキレて殴り半殺しにした奴だ。
霧島は当時の不良の頭で、誰も霧島に何もできなかった。
霧島の彼女が、俺に惚れその事がきっかけでいじめられ続けた。殴る、蹴るなど日常茶飯事で、本当に酷かった。
でもある日俺の家に火をつけられた時は、今まで我慢していた心がプッツリ切れて、我を忘れ奴を殴り半殺した。
あの時のことは今はあんまり覚えていない。

その時の惨状を見ていたある男に目をかけられ、その男の部下に俺は兄貴と言われている。
部下とは三井と新浜のことをお願いした奴らのことだ。
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