助けて
「ちゃんと動いてな」

帰り際、N先輩にそう言われ私はただ元気なく返事をするしかありませんでした。そして、着替えるためにロッカーへ向かっている最中、我慢しきれなくて泣きながら歩きました。

N先輩の言葉は、私のことを「必要ない」と言っているように聞こえました。そして、N先輩の言葉は私の心を抉って、まるでナイフで刺されて出血したみたいに痛かったです。

その後から、さらに私はおかしくなった気がします。

楽しいことを楽しいと思えなくなり、大好きな小説執筆もしたくないと思うようになりました。大好きなアーティストの音楽を聴いている時、ぶわりと悲しくなって涙が止まらなくなりました。

仕事中ずっといつ死のうか、どうやって死のうか、それだけ考えるようになりました。遺書の内容を考え、死ぬ方法を調べたりもしました。

そんな時、今後は違う先輩が私の陰口を言っているのを聞いてしまい、ショックをまた受けました。いっそ、この二人の前で首をナイフで掻き切って死んでやろうか、目の前で飛び降りてやろうか、そんなことも考えました。
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