チョコレートがなくても
「絢音、離れている時間が二人の絆を深めるって言葉があるんだ。僕たちの絆がさらに深まるように神様がくれたプレゼントなんだよ」
寂しくて思わず泣いてしまう絢音を抱き締め、和馬は言ってくれた。
「無事に帰ってきてね」
絢音はそう言い、和馬を見送ったのだ。突然、遠距離恋愛となってしまってからはスカイプなどを使って連絡を取っていたのだが、絢音の中で会いたい気持ちはどんどん大きくなっていく。
「帰国する日は二月下旬って言ってたから、もうすぐ会えるんだけど……。バレンタインは一緒にはいられないな」
一年、和馬と会えていない。寂しいのだが、それを口にすると和馬に迷惑をかけてしまう。そう思って口にしないようにしていたのだ。
バレンタインは毎年、絢音が不器用な手でたくさん練習をし、チョコレートを渡してきた。どんなに不格好でも、和馬は笑顔で「ありがとう」と言ってくれる。それがとても嬉しかった。
「会いたいな……」
寂しくて思わず泣いてしまう絢音を抱き締め、和馬は言ってくれた。
「無事に帰ってきてね」
絢音はそう言い、和馬を見送ったのだ。突然、遠距離恋愛となってしまってからはスカイプなどを使って連絡を取っていたのだが、絢音の中で会いたい気持ちはどんどん大きくなっていく。
「帰国する日は二月下旬って言ってたから、もうすぐ会えるんだけど……。バレンタインは一緒にはいられないな」
一年、和馬と会えていない。寂しいのだが、それを口にすると和馬に迷惑をかけてしまう。そう思って口にしないようにしていたのだ。
バレンタインは毎年、絢音が不器用な手でたくさん練習をし、チョコレートを渡してきた。どんなに不格好でも、和馬は笑顔で「ありがとう」と言ってくれる。それがとても嬉しかった。
「会いたいな……」