工業高校のイケメン達に愛されて【番外編】
「はいはーいっ!おふたりさんの世界に入らないでー。」
陸くんがあたしたちの間に割って入り腕をブンブンと振り、それではっと我にかえる。
「…入ってねぇっての。そんなん。」
陸くんの腕をがしりと掴んだ翔くんが不服そうにそういった。
「わっ、ご、ごめん…!」
あたしも小さく謝る。
「なあ、それより俺腹減った。中入ろうぜ。」
「俺もー。ほら、行こうみんな。」
お腹をおさえた滝本くんに坂口くんが頷いたあと、中に入ろうとみんなに促す。
今日は観光地をたくさん歩き回ったし、あたしもお腹すいたぁ。
「うんっ!」
あたしはにこりと笑って返事をして、4人と共に大広間へと入っていった。
5人でひとつのテーブルを囲み、あたしは翔くんの隣に腰掛ける。
目の前のテーブルには、品数の多い和食のメニューの夕食がずらりと並んでいる。