工業高校のイケメン達に愛されて【番外編】
-翔side-
…緋奈、寝たか。
自分の胸に埋めていた、その小さな顔を覗き込む。
俺がこの部屋に来た頃にはユーレイの恐怖で怯えていた緋奈。
けど今は、その恐怖はすっかり消え去ったようで。
かわいらしい寝顔に規則正しい静かな寝息を立てていて、俺の頬を緩め安心させるとともに…男としての感情を昂らせた。
2人で眠る初めての夜は…情けないかもしれないがやっぱり緊張する。
もしあのまま緋奈にキスをしつづけていたら、完璧に止まらなくなっていた。
だから、緋奈に上目遣いで訴えられてギリギリでなんとか理性を保った。
あの上目遣いも、正直反則なんだけど…。
「…んん」
ぴくりと肩が動いた緋奈の頭を撫で続ける。
起きたわけではないみたいだ。
規則正しい静かな寝息が聞こえる。