工業高校のイケメン達に愛されて【番外編】
-Winter-
「進路希望調査票は3学期の始業式に提出だからな。忘れないようになー。」
高校2年生の2学期、最終日、つまり終業式。
もうすっかり季節は真冬で、厳しい寒さに震える毎日だ。
進路…かぁ。
担任の先生の言葉を聞いたあたしは、ぼんやり物思いに耽った。
あと一年と少しで、この高校を卒業しちゃうんだ。
…きっと、卒業まであっという間なんだろうな。
はっ、今から寂しいなんて考えちゃダメだ…!
まだ、みんなと学校生活を楽しむ時間はあるんだから。
それに、進路のこと…きちんと考えなきゃ。
先生に配られた調査票を見つめて、心の中でうーんと唸った。
そんなあたしをよそに、二学期最後のSHRが終わったクラス内は、わいわいと賑わっている。
「緋奈。帰ろう。」
「うんっ!」