工業高校のイケメン達に愛されて【番外編】
「あたしも…迷ってるんだ。」
陸くんに続いて、あたしが滝本くんの質問に答える。
「ええっ、緋奈ちゃんも!?」
「うん。」
「緋奈ちゃんは進学だと思ってた!」
と、意外、とでも言いたげな様子で驚く陸くんに、こくりと首を縦に振る。
進学…かぁ。
あたしには、進学は____…。
「俺も、迷ってる。」
すると、あたしに続いてずっと無言だった翔くんが口を開いた。
「翔くんも?」
翔くんも、あたしと同じように迷っているんだ。
就職か進学か…たった二つの選択肢が、自分の将来を左右することになるかもしれない。
調査票の提出は冬休み明けだからまだ時間はあるし、これを書いたからと言って自分の希望進路が決まるわけではないから…じっくりと考えられる。
…それぞれ希望の違う進路、就職でも進学でもみんなそれぞれ別の場所に進むことになるだろうし、寂しさを感じる。