マシュマロより甘く、チョコレートより苦く-extra edition-



「その顔、余計そそられる」



今日、初めて俺は喋った。でもそれ以降はなにも喋ることもなかった。


言葉なんて、いらない。



「ねえ、やめてよ…っ」



そんな彼女の声なんて耳に入らなかった。



彼女に久しぶりに触れられて嬉しかったってのもあるけど、一番にこみあげてくるのは「許せない」という気持ちだった。



俺の元から離れようとすんなよ。



好きなんだろ?



ほんとうは触れられて嬉しいんだろ?



だったら抵抗すんなよ。



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