マシュマロより甘く、チョコレートより苦く-extra edition-
一番別れたくないのは俺なのに、なんでこんなひどい言葉を送ってしまったんだろう。
送ってから後悔した。
けど、すぐに既読がついたから言い逃れが出来なくなった。
「どういうこと?」
なんの絵文字も使わずに、ただ黒い文字でそれは送られてきた。
…彼女は重い俺でも、ちゃんと好きでいてくれてる。
それが嬉しくて。
だからそれにはあえて返信をしなかった。
彼女が俺に逢いに来るって分かったから。
俺の予想通り…というよりは予想よりすこし違ったが、彼女はわざわざ俺の家まで来た。
「朝倉と申します。輝羅さんはいらっしゃいますか…?」
ピンポンを鳴らしてきた彼女は制服のままだった。
画面越しに見えた彼女の様子から、急いで来たことが分かった。
俺はガシャンと玄関のドアを開けた。