お願い、名前を呼んで。
「山田部長には僕から話しておいたから。」
「ありがとうございます。部長は何か仰っていましたか?」
「今後のことは、君達に任せるって。全ての責任は僕が取るからって。」
「それってどう意味でしょうか?」
この期に及んで、まだ関わるつもりがないってこと?
責任を取るって、どうやって?
今までの部長の対応からしても、私には腑に落ちない
。
「僕は、言葉の意味通りに受け取ったけど。」
「そうですか。分かりました。」
藤田さんがそう言うなら、私には返す言葉はない。
「さて、これからどうしようか?もう手を引くってのもあるけど。契約書も交わしているのに、今更こんな事を言ってくるなんて、僕には言い掛かりにしか思えないしね。野崎さんはどう思う?」
「私は・・・。正直、関わりたくない気持ちもあります。」
私は、藤田さんの目を真っ直ぐに見て言葉を続けた。
「でも、今までのチームの皆さんの時間や努力が無駄になるのはもっと嫌なんです。それに、私達が手がけた劇場が新しく生まれ変わって、それを楽しみ来られるお客様達の笑顔を、自分達で見届けたいっていう思いもあります。」
「野崎さんらしい意見だな。まぁ、それが僕達の仕事の醍醐味だし、苦労が報われる瞬間でもあるもんな。実は、野崎さんがそう言うと思って、一応、経費削減のプランを電話の後からすぐに考え始めてたんだ。」
藤田さんは、最初から私の意見を聞いてくれるつもりだったんだ。
「ありがとうございます。」
諦めなくて良かった。
「ありがとうございます。部長は何か仰っていましたか?」
「今後のことは、君達に任せるって。全ての責任は僕が取るからって。」
「それってどう意味でしょうか?」
この期に及んで、まだ関わるつもりがないってこと?
責任を取るって、どうやって?
今までの部長の対応からしても、私には腑に落ちない
。
「僕は、言葉の意味通りに受け取ったけど。」
「そうですか。分かりました。」
藤田さんがそう言うなら、私には返す言葉はない。
「さて、これからどうしようか?もう手を引くってのもあるけど。契約書も交わしているのに、今更こんな事を言ってくるなんて、僕には言い掛かりにしか思えないしね。野崎さんはどう思う?」
「私は・・・。正直、関わりたくない気持ちもあります。」
私は、藤田さんの目を真っ直ぐに見て言葉を続けた。
「でも、今までのチームの皆さんの時間や努力が無駄になるのはもっと嫌なんです。それに、私達が手がけた劇場が新しく生まれ変わって、それを楽しみ来られるお客様達の笑顔を、自分達で見届けたいっていう思いもあります。」
「野崎さんらしい意見だな。まぁ、それが僕達の仕事の醍醐味だし、苦労が報われる瞬間でもあるもんな。実は、野崎さんがそう言うと思って、一応、経費削減のプランを電話の後からすぐに考え始めてたんだ。」
藤田さんは、最初から私の意見を聞いてくれるつもりだったんだ。
「ありがとうございます。」
諦めなくて良かった。