お願い、名前を呼んで。
帰りに、コンビニでビールとお弁当を買って、自宅に帰る。

家に着くと、気が緩んで疲れをどっと感じる。
机の上に置いたままの竹内君からのメモを読み返す。

『優香も頑張れよ。隼人』と書かれているこのメモに、私はこの一週間、ずっと励まされている。

特に、今日は心に染み込んで来る。

シャワーを浴びて、ビールのプルタブを引き、ビールを一口飲んだ。

あまり一人で家で飲むこともないけど、今日は飲みたい気分だった。
本当なら竹内君がいてくれたら、いっぱい話を聞いてもらえたのに。

そんな時、私の滅多に鳴らないはずのプライベート携帯がなる。

竹内君からだ。

私は、あの日からずっと、竹内君からの連絡を
待っていた・・・。
自分から掛ける勇気がなかったから。
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