お願い、名前を呼んで。
そんな時、藤田さんがデスクにやって来た。

「竹内から連絡あった?
俺のところにもメールが届いたけど、包括注文の件、上手くいって良かったね。これで、クライアントの要望は叶えられそうだね。」

「はい、ありがとうございます。藤田さんやメンバーの皆さんのお陰です。」

「野崎さん、何だか元気がなくない?折角、上手くいってるのに。」

藤田さんが私の様子を察して、言葉を続ける。

「これは、野崎さんの頑張りのお陰だよ。皆んな、野崎さんのことを信頼して、自分達の役割を
果たそうとしてるだけ。きっと、山田部長もそれを分かってるから、口を出さずに見てくれてるんだよ。それとも、まだ心配事でもあるのかな?」

藤田さんにまで仕事以外のことで、心配をかける訳にはいかない。

「ありがとうございます。大丈夫です!私こそ、皆さんを信頼できるから、こんな私でも何とかやっていけてるんです。もう少しだから、頑張ります!」

私は、営業スマイル全開で答えた。
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