闇夜に咲く芍薬のように



目的地に着いたらしく、牛車がゆっくりと止まる。

私は羅陽ルオヤンに手を引かれ、牛車を降りた。



「すごい…。」



お寺の入り口のような立派な赤い門をくぐると、平安時代の貴族の館のような立派な庭と建物が見えた。


私邸とは思えない広大な庭には人工池や建物と同じ朱色の柱でできた六角柱の東屋が。

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