闇夜に咲く芍薬のように
「美麗、綺麗だよ。」
羅陽ルオヤンは立ち上がると、私のもとへゆっくりと近づいてくる。
私の服装を下から上までしっかりとチェックするように。
「羅陽ルオヤン、あの…何か?」
あまりにもじっくり見られ、居たたまれなくなった私は、羅陽ルオヤンから視線をずらし床を見た。
「いや、あまりにも綺麗で魅入ってしまっただけだよ。」
そう言って焦る私ににこりと微笑みを向けると、私の腕を掴み書斎を出た。