闇夜に咲く芍薬のように
「おはよう。
もうしばらく起きなかったら、キスで起こそうと思ってたんだけど…。」
そんな声に振り返ると、肘をついてこちらを見る羅陽ルオヤンがいた。
「…っ!な、なんで私のベッドに…。」
彼の神々しいまでの美貌が朝日に照らされ艶めいている。
「だって、しばらくはキミを見張っていないと。」
“もしかしたら犯罪組織の一味かもしれないから”…そう続いた言葉に、昨日彼に言われた言葉を思い出す。