闇夜に咲く芍薬のように



そう思った私は、恐怖に怯えながらも何もできずに隅で丸まることしかできない。




その時、



「キミ、こういうの好きなの?
随分悪趣味だね。」



そんな声が耳元で聞こえたかと思うと、



ダンッという大きな音ともに隣の部屋とこちらの部屋を繋ぐ扉が蹴り倒された。




「なんだお前!?」


先程の大男が扉の方へを顔を向けて声を上げる。

< 3 / 40 >

この作品をシェア

pagetop