闇夜に咲く芍薬のように



「美麗?」



匙を受け取り自分で食べようとしたのに、
有無を言わさぬ口調で私を見る羅陽ルオヤンに根負けして、仕方なく口を開く。



「ーー美味しい…。」



温かくて優しい味に、心も温まった気がした。



「それはよかった。」



そんな私ににこにこと優しい笑みを浮かべる羅陽ルオヤンに再び頬を染める。

綺麗な人の微笑みは、威力が半端ない…。


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