闇夜に咲く芍薬のように
「じゃあ、美麗が食べさせて?」
「…………。」
小さい子供のようにきらきらした瞳で私を見る羅陽ルオヤン。
そんな彼に根負けした私は、渋々匙を持ち、お粥を一掬いして、彼の口元へ運んだ。
その匙を綺麗に口に入れた彼は、私に視線を向けながら匙を抜いた。
「っ…!」
ーー朝から何て色気なの…。
食べさせるこっちが照れるなんておかしい。
そんなことを思いつつも、結局最後まで、恥ずかしすぎて羅陽ルオヤンの顔を見ることができなかった。