Livre magic〜好きな人の大切な人〜
エリカの楽しそうな声や笑顔に、ドキドキしてまともに顔が見れない。本当は見たいのに、恥ずかしい。異性と関わるのが恥ずかしい年齢ではないはずなのにな……。

「みんな〜!デザートを用意したから食べてね〜」

母さんがそう言い、チョコレートフォンデュが魔法でキッチンから運ばれてくる。苺にメロン、キウイにオレンジといった果物やマシュマロ、そしてクラッカーなども用意されていた。

「すごい、こんなの初めてだ……」

カズが目を輝かせ、オレンジにチョコレートをつけて食べる。おいしい、と口にしなかったけど、頬を緩ませていたのでおいしいみたいだ。

「俺、マシュマロで食べようかな〜。ノワールはどうする?」

リオンが訊ね、僕は「じゃあメロンかな」と答えた。エリカがメロンを食べていたから、食べたくなったんだ。

楽しくて賑やかな食事が終わった後は、さらに賑やかになる時間だ。音楽を魔法で流し、歌ったり踊ったり、とにかくはしゃぐ。
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