笑顔の花が咲くまでは#1~特殊捜査員になります~



フィオナとエヴァンが特殊捜査員になって、数日が経った。

動物園で話を聞き、特殊能力を使いながら捜査を続け、密売グループを特定することが出来た。

「……あいつらのアジト、どこにあるんだ」

「分かりません……」

フリージアの呟きに、エヴァンは首を横に振る。

「……エヴァンもフィオナも敬語は使わなくて良いのよ?」

「でも、皆さんは僕よりも歳上ですよね?」

「確かにそうね。でも、ここにいる皆の年齢はバラバラなのよ。年齢なんて気にしなくて良いわ」

シオンの言葉に、エヴァンは驚いた。

「と言うか、敬語は使わないでくれた方がありがたいかな……無理に、とは言わないけど」

サルビアは、エヴァンを見つめると微笑む。エヴァンは「……分かった」と微笑んだ。

その時、シオンの携帯が音楽を鳴らす。誰かから電話が来たらしく、シオンは「もしもし」と携帯を耳に当てた。

「…………そうですか。分かりました」

そう言って、シオンは電話を切る。

「さっき警察の人から電話があって、フィオナとエヴァンが話を聞きに行った動物園の飼育員の1人が殺害されたらしいの」

「……っ!?」

「………………なるほど。殺害された飼育員は、密売グループの1人みたいですね。廃ビルに入っていく姿が見えます……」
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