白き髪のガーネット【改訂版】
その姿に目が逸らせなくて、じっと見つめていると……。
「ーーっ……」
顔を上げたクー兄様と間近で瞳が重なって、私はすごく恥ずかしくなった。
子供の私でも分かる、絶対にモテるクー兄様の整った綺麗な顔立ち。紅い宝石のような綺麗な瞳に吸い込まれそうで、心臓がドキドキと早くなるのを感じる。
改めて思った、とても美しく素敵な男性なんだと……。
私がポーッと見惚れていると、クー兄様が微笑んで頭をポンポンッと撫でてくれる。
いつもよりまた一段と素敵に見えるのは、今日誕生日を迎えたからなんだろうか?
……、……ん?二十歳の、誕生日?
「!……あ、そうだ!」
私はハッと我に返ると大切な事を思い出し、クー兄様の服の袖を引っ張りながらベッドから降りた。
「どうした?」
「クー兄様、付いてきて!見せたいものがあるの!」
首を傾げるクー兄様の手を引いて、私は部屋を飛び出した。
……
…………。