白き髪のガーネット【改訂版】
第8章
数日後ーー。

アクア姫からの手紙の内容。

『この戦いの末は、我と貴殿の一騎討ちを望む』と言った内容だった。

他の者の手出しは無用な、主同士のサシで勝負を挑んできた。
真っ直ぐな、彼女らしい答え。俺に送り返されてきたガーネットのペンダントが、決意の表れだろう。

もう、心は決まっているんだなーー。

ならば、俺も受け止めよう。

ガーネットの宝石のもう一つの意味は、”実り”。
大切な人との別れに再会の誓う、友情の印。
”深い絆”として表現される。

そして、大切な人との愛情を深める”一途な愛”を象徴する石。
大切な人との不変の愛を願う人が、贈る石。

ーー変わらず、お前を愛しているーー……。

伝えられなかった俺のそんな想いは、彼女に届く事なく返ってきた。


俺はガーネットの宝石に口付けると、ペンダントを自分の首に掛けてみんなを砦の広場へ集めた。
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