水深
私はそこでいつも通り笑顔で手を振ると、
さっと顔をそらされてしまった。
(?どうしたんだ)
私は疑問に思いつつ教室に入る。
すると、何故か教室の視線が私に集まりざわつく。
(なんだ、なんなんだ?)
先程より強い焦りを感じて立ち尽くしていた私に女生徒から声が掛かった。
「委員長。やっぱり知らないの?こっ、これ」
やや慌てぎみに女生徒は携帯を見せてくる。
そこに写っていたのは ――
昨日の私と羽崎だった。