私の好きな彼は私の親友が好きで
週明け、授業が始まる直前に教室に滑り込んだ。
陽菜ちゃんと一緒に居たくなかったから
教室の後ろに座って、講義終了と共に退出する予定で。
席を探していると見慣れたシャツを見つけた。
「省吾、おはよう! どうしてこの席?」
「お前が後ろに座るだろうと思ったから・・」
やっぱり、陽菜ちゃんがチョッカイを出していたと、
お見通しか。
「お前が居ないなら陽菜と2人に座るのは、面倒なことになると思って」
あ、幼馴染ちゃんか・・此処には居ないけれど省吾は気を遣っているんだ。
気を遣わないとならない相手が居て、大変なのは話を聞いて解っているが、
傍に居るだけでも、今の俺には羨ましい。
学食に行くと陽菜ちゃんに捕まりそうなので、
購買でおにぎりを買い、外で食べる事にした。
「亮介、これからどうするの?」
「うん。帰って来るのを待つよ。美月は俺の就職先も知っているし、
引っ越しもしないし、携帯の番号も何も変えない。」
「そうか・・連絡あると良いな。」
「うん。」
2人で其々に思う事に意識が集中していると、静寂を壊す
「亮介く~ん」
「2人とも此処に居たんだ~、学食探しちゃった。」
と言いながら腕に絡みついて来る。
「うん、今日は天気が良くて、省吾と話があったからね」と
言いながら、彼女の腕を自分の腕から引き剥がした。
その行動を想像していなかったのか、引きつる顔が一瞬浮かんだが、
直ぐに、何時ものニコニコした笑顔に戻っていた。
「私だけがのけ者なんて、寂しい💛」と何時もの口調で話す
が、それさえ真実では無いように感じてしまう。
「亮介君、全然返信してくれないけれどバイト忙しいの?」
「バイトは忙しくないよ。陽菜ちゃん、僕は陽菜ちゃんと
2人では2度と出掛けないよ。美月の友達だから一緒に居たけれど、
美月が居ないのに、一緒には居たいと思わないから、これからは
大学でも話しかけないで。美月に誤解されたくないから。」
「急に、何を言い出すの?」
「僕と、陽菜ちゃんとの接点は美月だから・・その美月が今、居ないなら
陽菜ちゃんと居るのは違うでしょ?それにちゃんと理由も説明したよ
美月に誤解されたくないって」
「ちょ、ちょっと 省吾からも何か言ってよ。」
「俺は亮介の友達だから、亮介の考えに沿うよ。」
「じゃあ、美月が居れば良いんでしょ!直ぐに出てくるように
言うわ。」と言ってスマホを取り出す。
やっぱり、今まで一度も美月に連絡していないのが、
この動作で確信する結果になってしまった。
「もう、どうして電源入れないのよ!」と怒っている。
「やれやれ 今更か・・」省吾の呟きに、苦笑いしか出なかった。
陽菜ちゃんと一緒に居たくなかったから
教室の後ろに座って、講義終了と共に退出する予定で。
席を探していると見慣れたシャツを見つけた。
「省吾、おはよう! どうしてこの席?」
「お前が後ろに座るだろうと思ったから・・」
やっぱり、陽菜ちゃんがチョッカイを出していたと、
お見通しか。
「お前が居ないなら陽菜と2人に座るのは、面倒なことになると思って」
あ、幼馴染ちゃんか・・此処には居ないけれど省吾は気を遣っているんだ。
気を遣わないとならない相手が居て、大変なのは話を聞いて解っているが、
傍に居るだけでも、今の俺には羨ましい。
学食に行くと陽菜ちゃんに捕まりそうなので、
購買でおにぎりを買い、外で食べる事にした。
「亮介、これからどうするの?」
「うん。帰って来るのを待つよ。美月は俺の就職先も知っているし、
引っ越しもしないし、携帯の番号も何も変えない。」
「そうか・・連絡あると良いな。」
「うん。」
2人で其々に思う事に意識が集中していると、静寂を壊す
「亮介く~ん」
「2人とも此処に居たんだ~、学食探しちゃった。」
と言いながら腕に絡みついて来る。
「うん、今日は天気が良くて、省吾と話があったからね」と
言いながら、彼女の腕を自分の腕から引き剥がした。
その行動を想像していなかったのか、引きつる顔が一瞬浮かんだが、
直ぐに、何時ものニコニコした笑顔に戻っていた。
「私だけがのけ者なんて、寂しい💛」と何時もの口調で話す
が、それさえ真実では無いように感じてしまう。
「亮介君、全然返信してくれないけれどバイト忙しいの?」
「バイトは忙しくないよ。陽菜ちゃん、僕は陽菜ちゃんと
2人では2度と出掛けないよ。美月の友達だから一緒に居たけれど、
美月が居ないのに、一緒には居たいと思わないから、これからは
大学でも話しかけないで。美月に誤解されたくないから。」
「急に、何を言い出すの?」
「僕と、陽菜ちゃんとの接点は美月だから・・その美月が今、居ないなら
陽菜ちゃんと居るのは違うでしょ?それにちゃんと理由も説明したよ
美月に誤解されたくないって」
「ちょ、ちょっと 省吾からも何か言ってよ。」
「俺は亮介の友達だから、亮介の考えに沿うよ。」
「じゃあ、美月が居れば良いんでしょ!直ぐに出てくるように
言うわ。」と言ってスマホを取り出す。
やっぱり、今まで一度も美月に連絡していないのが、
この動作で確信する結果になってしまった。
「もう、どうして電源入れないのよ!」と怒っている。
「やれやれ 今更か・・」省吾の呟きに、苦笑いしか出なかった。