私の好きな彼は私の親友が好きで
そんな昔の事を思い出していたら

玄関の方でスマホが立て続けにメッセージの受信音が響く・・

亮介は気怠そうに起き上がり玄関に裸のまま向かう
「ちょっと、なにか身につけてよ!」
「ば~か 俺とお前の仲で今更何言ってるんだよ!」と笑いがら玄関から
自分のスマホと私の鞄を持って来てくれる
その優しさに又 目が霞む・・
「ありがとう」
「うん」
私がスマホをバックから取りだした時には彼はもう、画面を見ていた
そして優しく優しく微笑んだ・・
「陽菜から?」
「うん」
「そんなに好きなら告れば良いのに」
「ば バカ 何言ってんだよ」と赤くなる耳を見つめて心がズキっとする。
「この間も先輩に誘われていたよ陽菜モテるから」
「そんな情報要らないわ」
「モタモタしていると取り返しがつかなくなるよ」言っていて涙が出る。
「お前さ~」
その先の言葉を聴きたくなくて亮介の口を塞ぐ・・
「ねぇ、一緒にお風呂入らない?」
「今まで、嫌がって入らなかったくせに・・」
「たまぁには違う事しても良いかな?ってね」

最初で最後に入る一緒のお風呂だよ。

私は陽菜の親友だから陽菜が亮介を意識しているのも
気が付いてる・・
そう、2人は両想い・・亮介は私とセフレで居るのを
ソロソロ止めて本命の陽菜と居られるんだ
私が居なければ。
私の存在が2人の想いを邪魔している。

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