私の好きな彼は私の親友が好きで
スキ
私は恋の仕方が解らない。
付き合って、デートして、キスして、sexする。それが一般的。
でも、私は亮介とはsexしかなかった。
今も、お見合いして、同居して、結婚の許可を貰って、デートして
全ての順番が世の中の、それからはズレている。それは私でも解る。
解るけれど、どう軌道修正したら良いのか解らないでいた。
この人と居ると安心する。
車で走っている今も、何処に向かうかなんて聞かなくても
何も不安になる事はない。
「あ、ここ。」
「少しイルミネーションの下、散歩しよう。」
そう、私達が初めて会ったホテル。初めて2人で見たイルミネーション。
傷つきボロボロの私を迎えに来てくれた場所。
「クリスマスが過ぎたから吃驚するくほど人が居ないね」
「ですね。お陰で2人占めです。」
2人でジックリ眺めるイルミネーションが、星を連想させたのは
私だけでは無かったみたいで、
「何時か、星を見に行こう!
そう、長野の別荘に行って、デッキで焚火をして
2人でピッタリくっ付いて寝転がって星を見よう。」
「私も、星を思い浮かべました。素敵ですね。楽しみにしています」
2人でイルミネーションを見上げ、多分2人ともその星空を想像していた。
「美月ちゃん」
フイに彼の掠れた声で意識が戻る。
「はい。」
そう、振り向いた時には私の頬はホールドされ、キスを落とされた。
最初は軽く。そして段々と熱が加わり、舌を絡め段々激しくなるキス。
「・・・・んんんぁ・・」美月から漏れる声。
舌先が触れながら、美月の眼を見る薫の瞳が揺れているのが解った。
「初めてのキスをここでしたかった。」
薫さんの言葉に、又同じ気持ちだった事が嬉しかった。
「私も、そうだったら良いな~と思って歩いていました。」
コツンとオデコを合わせ、
「2人になれる家に帰ろうか・・」
「うん」