婚約破棄されたけど隣国の王子様と飛空艇で世界旅行してる私は超勝ち組!?


「どうも。こちらこそ」

「君は、殿下の周りにはいなかったタイプだ。というより、君が来てからの浮かれようを見て、こういう子が好みだったのかと気づかされたよ」

「こっ……?」


聞き捨てならない。
お酒は飲んでないはずなのに、顔が熱くなる。


「わ、私なんか……。他に、キレイな人、いっぱいいるし。バディーアさんとか」

「彼女は女性が守備範囲だからね」

「……」


それも聞き捨てならない。
でも、納得。


「ルゥルゥも、これでもう君を目の敵にしないな」

「……はぁ」


ファイサル船長は独り言ちて小さく笑った。その笑い方が、ルゥルゥを大切に思っているのだと伝えてくる。体形の変化で降板させたとしても、大切な仲間である事に変わりはないのだ。
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