婚約破棄されたけど隣国の王子様と飛空艇で世界旅行してる私は超勝ち組!?
アスィーラお姉様が私の体を挟むように、腕をぐっと掴んだ。


「あなた見違えたわね。こんなに奇麗になるなんて」

「お姉様に言われても……」

「いいえ、本当よ。お世辞じゃないわ。さっきの異国の美女と並んでいたって見劣りしないわよ」


バディーアと? 
いやいや、それはない。


「ダリヤ!」

「ダリヤっ!」


アミーラお姉様とアリージュお姉様も集まって来た。


「ちょっと! あなた、なんて素敵なの!」

「あなたダリヤよね? 私の知ってるダリヤよねっ? どこのお姫様かと思ったわ!!」


アリージュお姉様が興奮して叩くので、痛い。
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