婚約破棄されたけど隣国の王子様と飛空艇で世界旅行してる私は超勝ち組!?
「驚きました。バスィーム王子はヴァーニャ語が本当にお上手だったので」

「お! やるじゃないかダリヤ。さすがは俺が見込んだ女だ」

「光栄です。旅のお供に通訳としてご一緒させて頂けて、感謝しています」

「いいぞいいぞ。しかし急に畏まったな。もっと楽にしてくれ」

「お心遣い心から感謝いたします。──!」


ちょうど居住階に下りたところで、私は見た。


「あ……!」


数人が回廊のど真ん中で話し込んでいる。
その中央に、あの、ガチムチフレンドリーな黒髪の男性が……!
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