婚約破棄されたけど隣国の王子様と飛空艇で世界旅行してる私は超勝ち組!?
「終わったわ。服を着ていいわよ」
「……どうも」
どうしてだろう。体が重い。
ガリガリガリ、ザリザリザリ……
ジャッ、ジャッ、ジャッ!
「できました!」
ホスミーも嬉しそう。
でも、出来上がったカルテを見て私も感動した。
絵とは思えないほど精密な人体が描かれていた。
「これでさっそくあなたの衣装に取り掛かれます!」
「え? 衣装」
「うふ。あなたも私たちと一緒に踊るのよ」
「……あ」
思い出した。
この声、あの巨大ヘビを成り行きで踊った時に、私に声をかけてくれた女性と同じだ。バディーアだったのね。
で、これからも私、踊るんだ。