婚約破棄されたけど隣国の王子様と飛空艇で世界旅行してる私は超勝ち組!?
「……!」
わくわくしてきた。
そのときバディーアが蕩けるような笑みを浮かべて、私の頬を撫でた。
「可愛い」
「……?」
あれ、なにこの雰囲気。
なんだか、ドキドキしちゃう……
「ちょっとホスニー! アタシの破れちゃったお股ちゃんと縫ってくれたぁ!?」
「……」
レイスだ。
レイスが来た。
「行きましょうダリヤ。ここからは私が案内するわ」
「あ! レイスさん!!」
きゅっ、とバディーアに手を握られたと思ったら、ホスニーが飛び出していった。