婚約破棄されたけど隣国の王子様と飛空艇で世界旅行してる私は超勝ち組!?
「……」


え? 
今って私、どうするのが正解!?


「緊張させて。可哀相ではないですか殿下」


バディーアが窘めてくれたけど、ルゥルゥの手前ほっといてほしい気もする。
ファイサル船長は徹夜明けだからか、微笑ましくこっちを見てる。違う、それ勘違いだから……!

横目でライラを見たけど、助けてくれそうな気配はない。


「いや、ダリヤは体幹がしっかりしているから多少の事では落ちない」

「うえっ!?」


膝をボンボン突き上げる王子の動きに合わせて、私の体もボンボン跳ねる。


「ははははは☆彡」

「ああ、たしかにバランスがいい」

「やっぱり小さい子が跳ねると可愛いわね」


ファイサル船長とバディーアは親みたいな微笑みを浮かべている。
< 89 / 174 >

この作品をシェア

pagetop