婚約破棄されたけど隣国の王子様と飛空艇で世界旅行してる私は超勝ち組!?
「おなかすいた。では」

「えっ!?」


ライラがカウンターに向かう。待ち構えるルゥルゥが、私を睨んでいる……!


「バスィーム王子! せっ、席が空きました……ッ!」

「そうだな! 華麗に飛んでみろ☆」

「はっ!?」


何を思ったか、王子が私の脇に手を入れて、ていっと上方向に投げた。

 
「……っ」


受け入れたほうが、楽になれる。
私はさっきまでライラが座っていた席に狙いを定め、両手を掲げ片膝をついて舞い降りた。


「おお!☆彡」

「素敵よダリヤ~!」


王子とバディーアが囃し立て、ファイサル船長が座長の顔になって言った。


「よし! 次のセンターは君に決めた♪」
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